先日、わたしの祖母が89歳で亡くなりました。

すい臓がんの末期、もって1~2ヶ月と聞いたときには信じられず、すぐにその週末、祖母に会いにいきました。

眠っているような朦朧としているような、そんな祖母を目の当たりにしたら、涙がボロボロこぼれました。

 

祖母はわたしが小学生まで一緒に住んでいて、働く母の代わりにわたしの面倒を見てくれていました。

小さいころは、まわりはみんなお母さんと一緒にいるのに、なんでわたしはおばあちゃんなの?と恥ずかしく思ったことも。

幼稚園のバスのお迎えもそう、近所のスーパーに買い物にいくのもそう、習い事の送り迎えもすべておばあちゃん。

お友達と遊ぶことも、好きなテレビを見ることもなかなか許してくれず、とても厳しい祖母でした。

でも、すべてはわたしのことを思っての行動だったことに大人になってから気づき、わたしはひどい態度をとってしまったことをずっと悔やんでいました。

おばあちゃん、ごめんね、ありがとう。

その言葉を耳元で言うことができ、最期はみんなで看取ることができました。

苦しまず、穏やかに眠るような最期でした。

 

祖母は生前、よく働いていたときのことを話してくれました。

家が商売(洋裁)をやっていたから、職人さんがよく出入りしてたのよ。

娘(わたしの母)の服はすべておばあちゃんが作ったものなのよ。

と誇らしく、楽しそうに。

それはきっと辛いこともあったけれど、一生懸命やっていたから、祖母の中でとてもいい思い出となっているのでしょう。

 

亡くなった朝、その日はパソコンのレッスンがある日でした。

辛くてくじけそうだったけれど、祖母に、頑張れ、行きなさい!と背中を押されてるような気がして、わたしはいつも通り向かいました。

 

せっかく生まれてきたんだから、一生懸命生きてあげなきゃいけない。

それは生まれてきた自分に対する責任だと思う。

 

どこかで聞いたことのあるフレーズが頭に浮かび、きっと同じように祖母も思っている。

前を向いて、悲しみよりも、祖母に感謝を。

 

そんな気持ちを持って、これから過ごしていきたいと思います。

生徒さんからも温かい言葉をいただき、本当に感謝しています。